Copilot Coworkで毎月の定例会議招待を自動化してみました


はじめに

こんにちは!横浜情報機器の市川です!
いつも当たり前に行っている手作業を、Coworkで自動化してみませんか?この記事は、次のような方にぴったりです。
  • 毎月の定例会議で、次回日程が決まるたびに会議招待を手作業で送るのが少し手間・・
  • すごく大変な作業ではないけれど、自動化できたら便利だと感じる!
今回は、Microsoft 365 Copilotの「Copilot Cowork」で会議招待を自動化した方法 をご紹介します!自動化後の流れは、会議が終わると次回会議の候補がMicrosoft Teams のチャットに届き、担当者が内容を確認して「作成」と返信すると会議招待が完了するというものです。

この記事が、Coworkを使う第一歩に繋がれば嬉しいです!


1.  課題:毎月の会議招待が手作業だった

弊社では、毎月定例会議を行っています。会議内で次回の日程が決まり次第、都度担当者がTeams会議の招待を手動で送っていました。

主に次の2点が課題でした。

  • 招待の送付を忘れることがある
  • 担当者が会議に参加できなかった場合、確定した次回日程を会議の文字起こし(トランスクリプト)で確認する必要がある

社内で抱えていた課題

2.  完成イメージ:Teamsに届く「次回会議の候補」カード

自動化の完成イメージをご紹介します。
①会議終了後、Coworkが会議のトランスクリプトから次回の会議日程を拾います。

②あらかじめ指定されたTeamsの送信先へ「次回レポート会議の候補」カードを送ります。
カードには、以下の内容が記載されます。

  • 元の会議日時
  • 次回会議の日時
  • 主催者
  • 会議名
  • 参加者
  • 予定の重複
  • 根拠となった発言
    Teamsに届いた次回会議候補カード(架空データ)

③このカードに対し、ユーザーはチャットで「作成」と返信します。内容の編集や参加者の追加なども同じチャット内で完結します。

④Coworkがカードの内容に沿って会議を作成し、実際に招待を送ります。Teams チャットには招待完了のメッセージが返り、Outlookにも招待メールが届きました。

そもそも、Copilot Coworkとは?

Copilot Cowork とは、Microsoft 365 上で「調べる・作る・連絡する」といった複数の作業を、代わりに実行してくれる AI アシスタントです。単に回答するだけでなく、メール送信や会議設定、資料作成などの実際の作業まで進められます。重要な操作は事前に承認を求めるため、人が最終確認しながら安全に業務を任せられます。

一言でいうと、「質問に答えるAI」から「仕事を実行するAI」へ進化したCopilot です。

Cowprkの概要

3.  Copilotで構想をmdファイルに整理

ここからは、今回実践した自動化作業の流れをご紹介します。

いきなりCoworkに頼むのではなく、まずCopilotのチャットで構想を相談します。

弊社の定例会議運用

  • 毎月、決まったクライアント様との会議がある
  • 会議名はクライアント様ごとにほぼ固定で、「レポート報告」という名称を含む
  • 会議名に「2610」「2611」のような月単位の日付が入り、次回の会議では数字が変わる
  • 会議を招待する主催者は、基本的に社内の2名

現在の運用を元に、自動化作業を実施してきます。

実現したい自動化のイメージ

  1. 社内2名が主催している対象のレポート会議に参加
  2. 会議中に次月のレポート会議の日程を確定
  3. 確定した日付と時間を、Teamsのカードやチャットから確認・選択
  4. 必要に応じて、参加者を追加・除外するなどの変更を指示
  5. 前月と同じ招待ユーザーや会議オプションを引き継ぎ、件名の月だけ次月の数字へ変更
  6. 内容を確認して送信すると、会議招待が送られ、Outlookの予定表にも自動登録される

3-1.  自動化のイメージを言語化する

まずは、Copilotのチャットで自動化したい内容を具体的に言語化します。ぼんやりしたイメージをCoworkに与えると、その分だけ手直しが必要になるため、クレジットを有効に使うためにも事前に要件を整理しておきます。

3-2.  Copilotからの提案

イメージしている理想をCopilotチャットに自然言語で投げ、実際に実現可能か・どのように自動化していくかを確認します。

PowerAutomateとの連携もおすすめされましたが、正直「もっと簡単に実装したい!Coworkだけで出来るところまでやってみよう」と思っていたため、ひとまずCoworkのみで進めてみることにしました。

3-3.  構想をmdファイルにまとめてもらう

3~4回、Copilotチャットとやり取りした後に、「今イメージしていることをmdファイルにまとめて」と依頼しました。mdファイルは、見出しや箇条書きを書ける軽量な文書形式です。

できたmdファイルには、背景、目的、理想のフロー、構成案、段階的な進め方、確認事項などが入っていました。

mdファイル

4.  Coworkに壁打ちして自動化

構想mdをCoworkに添付し、「こんなことを実装したいです!」と依頼しました。

mdファイル

Coworkは確認の質問を返してきました。

  • 自動チェックの対象にする会議は?
    → 件名に「レポート報告」を含むTeams会議、かつ2名の主催分どちらも
  • 会議終了後のチェックはいつ実行する?
    → 平日の毎時

このように質問に対して返答し、挙動イメージの確認や内容のすり合わせを行います。

5.  自動化へ向けての仕様調整

ここからは、実際に運用していくにあたり細かい仕様の調整や、具体的に要望を追加していきます。
Coworkだけでは実現できないこともあるため、ユーザーが手動で行う範囲などの調整を行います。

今回は実際に調整した内容をいくつかご紹介します。

5-1.  対象の会議とカード送信

  • 自動招待の対象は、「レポート報告」という名称がついている会議のみです。そのほかの会議は対象外です。
  • 「会議日程が決まらなかった」「次回日程の話が出ていない」「すでに会議招待が作成されている」場合はカードを送信しません。

5-2.  実行間隔とカードの改良

次の改良を依頼しました。

  • 実行間隔を毎時から30分ごとに変更する
  • カードに「作成する」ボタンを付ける
  • Teamsのチャット返信で作成・編集できるようにする

※「作成する」ボタンを使って会議を作成するには、PowerAutomateとの連携が必要になります。そのため今回は、「作成する」ボタンを押すと、返信欄に「作成」と自動で入力され、ユーザーは手動で送信ボタンを押す仕様にしました。
※参加者の削除や追加、開始時間の変更に関しては、ユーザーがチャット上で「山田さんを削除して」「XX@sample.comを追加して」「開始を15:30にして」と送信することで編集出来るようにしました。
会議時間変更

5-3.  返信を受け取る仕組みを確認

今回は、Coworkのみで自動化しているため、カード上のボタンを押すだけでは会議作成はできませんでした。そのため、チャット返信をきっかけに動く別のトリガーも用意する構成になりました。(Coworkが自動で作成してくれます)

「オートメーション」の一覧では、次の2件が有効になりました。

  • 次回レポート会議の自動作成提案(30分毎):スケジュール型
  • 次回レポート会議:チャットでの承認・編集:Teamsのメッセージ受信で動くタイプ

オートメーション

5-4.  調整を行う際の注意点

調整の際の注意点としては、仕様を変更するたびに「トリガーが一時停止する」点です。
そのため、変更後はトリガーをアクティブ化するのを忘れずに!Coworkもアクティブ化するよう案内してくれます。
トリガー

5-5.  他ユーザーへの展開方法

これらのトリガーを他ユーザーでも実施したい場合は、他ユーザーのCoworkでもトリガーを作成する必要があります。
今回は、他1人のユーザーに対して同じ自動化の設定を行いたかったので、Coworkに「全く同じトリガー設定を○○さんにも引き継ぎたい!2人で使いたい!」と投げかけました。

すると、Coworkが設定手順をmdファイルにまとめてくれました!
ユーザーはこの手順書どおり、依頼文をコピーしてCoworkに投げるだけです。
手順書md

6.  実際の運用イメージ

<会議終了から20分後:カード配布>

トランスクリプト完成後なので会議終了後~カード配布までは少し時間がかかります。
カード配布

<会議内容の確認・編集>

会議招待をする主催者は、自分の名前が書いてある方の「作成する(○○さん)」ボタンを押します。
返信欄に自動で「作成」と入るので送信。
作成ボタン

<作成完了>

会議作成完了のチャットが届きます。(※ここで会議オプションのURLを同時に送信するよう調整中です)
作成完了【調整後】会議オプションの設定が自動化できなかったため、「会議オプションを開く」というボタンを設置してみました!オプションリンク【手動でレコーディングのみ設定】オプション編集

<会議招待メール>

本文は前回会議より引き継がれています。「Sent by Copilot Cowork」と表示されていることが分かります。
招待メール

<会議登録済み>

Outlookからも会議が確認できました。会議オプションは手動で設定します。
登録済み

7.  運用時の注意点と制約

7-1.  検証で分かった制約

  • 会議オプション:Coworkは会議オプションを設定することができませんでした。Coworkに権限がないため、自動レコーディングなどの設定に関しては、後からユーザーが手動で設定する必要があります。
  • PowerAutomateとの連携:今回はPowerAutomateでの構築は行わなかったため、カード1枚で完結することはできません。そのため、作成ボタンを押したあとは最終的にユーザーが送信する仕組みになっています。カード上で完結させたい場合はPowerAutomateとの連携が必要ですが、構築・メンテナンスの手間を考えると、Coworkだけでも十分だと感じました。

7-2.  運用前の確認

  • 権限とライセンス:Coworkの利用可否や、予定表・Teamsへのアクセス範囲は環境で異なる可能性があるため、事前に確認が必要です。
  • 個人情報への配慮:会議の文字起こしには、氏名や社内情報が含まれます。社内の取り扱いルールに則って進める必要があります。

8.  まとめ

この記事では、Coworkで毎月の定例会議招待を自動化した体験をご紹介しました。要点は以下のとおりです。

  • Copilotチャットで構想をmdに整理し、Coworkに渡して定期タスクにしました。
  • 弊社の環境では、Teamsのカードへ「作成」と返信すると、招待まで完了しました。
  • 会議オプションの自動設定は、権限不足により実現できませんでした。ユーザーが手動で設定する必要があります。

今回は、送付忘れと確認の手間を減らす仕組みを、Coworkと一緒に試しました。定例業務の自動化は、小さく始めて少しずつ育てるのが近道です。

YJKは、Copilot Coworkの活用や、権限・ライセンスの確認を含めた導入を支援します。自社の業務に合う進め方を、一緒に整理しましょう!

ここまでご覧いただきありがとうございました!

参考

技術ブログ一覧に戻る